パナソニック、Scope3と社会への削減貢献量を基準とするインターナルカーボンプライシング制度を試行導入
6月2日、パナソニックは、「カーボンニュートラル(脱炭素)」と「サーキュラーエコノミー(循環経済)」に貢献する事業の競争力強化を加速させるため、同社バリューチェーン全体におけるScope3のCO2排出削減および社会へのCO2削減貢献量を投資の判断基準とするインターナルカーボンプライシング(ICP)制度を2023年度から試行導入すると発表した。
今回試行導入するパナソニックのICP制度では炭素価格を20,000円/t-CO2に設定し、くらしアプライアンス社で先行導入した後、2024年度以降に順次導入拡大を目指していく予定である。
パナソニックは、「くらしの豊かさ」と「地球・社会課題の解決」の両立を目指し、製品の省エネ化と長寿命化、電化の加速、水素を始めたとしたクリーンエネルギーの効率的な利活用に取り組んでいる。今回、試行導入するICP制度は、グループ共通のScope1、2における設備投資判断におけるICPに加えて、事業特性に合わせて独自に導入する制度。製品のライフサイクルを長寿命化するための製品設計と循環型のビジネスモデルを組み合わせるなど、製品単体の仕様を超えてScope3でのCO2排出削減効果が見込める領域や、社会へのCO2削減貢献を加速する領域を対象に、CO2削減効果を考慮した戦略投資の判断を行っていくと述べている。
同社は、2023年度中に、家電事業を担当するくらしアプライアンス社において、今回試行するICP制度による脱炭素と循環経済に貢献する事業への投資を実行し、効果検証を行いながら、制度のさらなる向上を図る計画。2024年度には、将来的な全社導入に向けて、順次拡大していく予定である。事業特性に応じたICP制度を活用し、脱炭素と循環経済に貢献する事業に対し長期投資を優先的に行っていく。
パナソニックは、「人・社会・地球を健やかにする」というミッションの実現に向けて、「Well-being」と「Sustainability」が両立した社会を目指している。今後も、脱炭素と循環経済を両輪に、長期視点で地球環境に貢献する事業を推進していくと述べた。
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製品ライフタイムにおけるCO2排出削減と社会へのCO2削減貢献量を投資判断基準とするインターナルカーボンプライシング制度を試行導入