ECB、企業向け融資債権にも気候リスク評価を導入 担保制度のレジリエンスを強化

7月24日、欧州中央銀行(ECB)は、ユーロシステムの担保制度における気候リスク評価(Climate Factor)の適用対象を、一定の非金融企業向け融資債権(クレジットクレーム)へ拡大すると発表した。グリーントランジションに伴う金融リスクへの対応を強化し、金融政策運営のレジリエンス向上を図ることが目的である。
ECBは2025年7月に非金融企業が発行する社債などを対象とした気候リスク評価の導入を決定し、2026年6月15日から運用を開始している。今回の措置はその対象を融資債権にも広げるもので、気候政策の変更や技術革新、消費者行動の変化、訴訟リスク、マクロ経済環境の変化などによる担保価値の下落リスクを反映する。
気候リスク評価は、ユーロシステムの気候ストレステストに基づく業種別リスク、債務者の移行リスクへのエクスポージャー、融資債権の残存期間の3要素から算定される。業種別または債務者別データが不足する場合は、代替データの活用も認める。
気候リスク評価による担保価値の追加的な減額率は、社債と融資債権を合わせて最大5%とし、個別融資債権の評価値は公表しない。導入時期は2027年末以降を予定し、評価値は非金融企業社債と同様に毎年更新される。
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