2月15日、グローバル・アセット・マネージャーのアクサ・インベストメント・マネージャーズ(AXA IM)は、コーポレート・ガバナンス&議決権行使ポリシーを更新し、パリ協定の目標に反するロビー活動を行う高排出企業を対象とすることを含む、企業に対するより厳しいESGへの期待を表明した。
AXA IMによると、本方針は、気候変動関連規制に対する政治的反発が強まる中、公正で秩序ある移行を可能にするための効果的な政策介入が急務であることと対照的であり、気候変動ロビー活動の重要性を浮き彫りにするものである。
新方針の下、AXA IMは、企業が公表している目標との整合性を確保するため、気候ロビイング活動の開示を求め、これらの活動に関する適切な報告を怠った高排出企業に反対票を投じると述べた。
今回の発表は、AXA IMが2022年に導入した、投資先企業に環境・社会問題への配慮を促すことを目的とした議決権行使方針や、十分な進捗が見られない気候変動後発企業からの売却期限設定、上級管理職のインセンティブ報酬にESG・気候変動要素を盛り込む要件などに続く、企業に対するESGへの期待のさらなる強化である。
気候変動に関するロビー活動への期待に加え、AXA IMが発表した方針の主な変更点には、より公正な報酬体系の提唱が含まれ、上級管理職の賃上げが一般従業員の賃上げより高いと思われる場合には、それを支持しないこと、また、AXA IMは、株主が取締役会に効果的に参加し、関与する能力を低下させる可能性があるとして、バーチャルのみの年次総会を導入する規約改正に反対することなどがある。
AXA IMはまた、ESG関連の株主提案に対するすべての議決権行使の根拠の開示を開始することを発表し、2023年にはそのような議決権行使の68%を支持したことを指摘した。
【参照ページ】
(原文)AXA IM calls on companies to appropriately report on their climate lobbying activities in its updated voting policy
(日本語参考訳)アクサIM、気候目標に反対するロビー活動企業に反対票