1月25日、HSBCは、初のネット・ゼロ移行計画の立ち上げを発表した。ネット・ゼロへの移行に資金を提供し支援し、過去数年間に設定した気候変動目標を達成するための世界銀行の戦略を概説した。
本計画の開始は、HSBCが2020年に設定した当初の2050年ネット・ゼロ目標に続くもの。同目標には金融活動をパリ協定の目標に沿って調整するという約束が含まれており、HSBCが融資する顧客やプロジェクトのCO2排出量は2050年かそれより早くまでに実質ゼロになる。 当時HSBCは、低炭素移行に貢献する融資と投資を優先し、2030年までに7,500億ドルから1兆ドルの融資と投資で顧客をサポートするという目標を設定するとも述べた。
新しい計画では、脱炭素化、セクターの移行、およびその実行計画を支援するために融資と投資の選択肢を活用する銀行のビジョンと戦略的アプローチに焦点を当て、気候変動に関する目標を達成するためのHSBCのアプローチを詳しく説明している。
HSBCは計画の中で、同社の「ネット・ゼロへの移行の出発点は多額の資金提供による排出量排出量の1つ」であり、バランスシートは主要な排出量の多いセクターに重点を置いており、その移行が「挑戦的かつ複雑」になるだろうと認めている。
2020年に長期ネット・ゼロ目標を発表して以来、HSBCは石油・ガス、電力・公益事業、セメント、鉄鋼、アルミニウムなどの炭素集約型トップセクター内で融資による排出量を削減する一連の暫定目標を設定してきた。 自動車、航空分野に加えて、新しい石油・ガスプロジェクトや新しい冶金炭鉱山への融資を終了する政策も発表。 新しい計画では、これらの各部門に対する銀行の移行計画の詳細な概要が示されている。
本計画では、HSBCの導入アプローチについても詳しく説明しており、エンゲージメントを通じて顧客の移行をサポートし、移行ソリューションの提供、商品やサービス、リスク管理ポリシー、取締役会のガバナンス、および銀行の事業全体にネット・ゼロを埋め込むという重要な側面に焦点を当てている。
【参照ページ】
(原文)Our Net Zero Transition Plan
(日本語参考訳)HSBC、ネット・ゼロ移行計画を開始