12月20日、マイクロソフトと自然炭素除去のスタートアップであるChestnut Carbonは、15年間のオフテイク契約を発表した。Chestnut Carbonは、米国を拠点とする植林プロジェクトから得られる300万トン以上の自然炭素クレジットをマイクロソフトに提供する見込み。
本契約には、第1段階で36万2,000トン、その後の段階で最大270万トンの炭素除去が含まれており、自然ベースの炭素除去オフテイク契約としては世界最大級となる。
エネルギー分野に特化したオルタナティブ資産運用会社Kimmeridgeが2022年に立ち上げたChestnutは、米国で植林プロジェクトを展開し、限界作物や牧草地を購入・復元して在来種を植え、生物多様性のある生態系を開発している。同社は、独自のテクノロジーとデータセットを用いて、プロジェクトに最適な土地を特定し、炭素貯留量をモニタリング・測定している。Chestnutは現在2万エーカーの土地を所有し、2030年までにさらに50万エーカーを追加する計画である。
本契約は、マイクロソフトの炭素除去契約のポートフォリオのさらなる拡大を意味し、2030年までにカーボン・マイナスを実現し、2050年までに過去の排出量をすべて除去するという同社のイニシアティブの一環をなす。同社が今月初めに発表した、ブラジルの森林再生に焦点を当てた新興企業Mombakとの大規模な自然ベースのクレジット契約に続くものである。マイクロソフトの炭素除去ポートフォリオは、直接空気捕捉(DAC)、海洋ベースの炭素除去、バイオ炭ベースの契約など、さまざまな技術とアプローチに及んでいる。