12月21日、世界的なエネルギー・電力供給会社であるイベルドローラは、気候変動と社会的目標に向けた業績と連動した条件付きで、過去最大となる53億ユーロ(約8,000億円)のクレジットラインを締結したと発表した。
33の国際銀行と締結された本サステナビリティ連動融資枠では、イベルドローラの2つのサステナビリティ目標の達成状況に応じて、融資枠の利率を毎年上下させることができる。この目標には、バリューチェーン全体での排出量削減目標と、社内の関連する指導的地位に占める女性の割合を増やす目標が含まれている。同社は、2030年までに発電所のカーボンニュートラルを達成し、2040年までにバリューチェーン全体でネット・ゼロを達成すること、そして2030年までに関連役職における女性の割合を35%に引き上げることを目標としている。
本資金調達は、同社が2021年に発表した、グリーンで持続可能な製品の比率を高めるための資金調達計画に続くもので、2025年までに負債の約3分の2を占めると推定される。イベルドローラは現在、約200億ユーロ(約3兆円)のグリーンボンドを発行しており、200億ユーロ(約3兆円)のクレジットライン・ポートフォリオの96%以上がサステナビリティにリンクしている。
同社によると、サステナビリティと資金調達戦略を統合した「ESG+F」イニシアティブは、経済の脱炭素化と化石燃料からの脱却を支援する470億ユーロ(約7兆円)の投資計画を強化する。2022年11月に発表された2023~2025年の投資計画では、再生可能エネルギーに170億ユーロ(約2.5兆円)、電力ネットワークに270億ユーロ(約4兆円)を投じ、2025年末までに再生可能エネルギー容量を52,000MWに増強することを目標としている。
イベルドローラは、2024年3月に投資計画を更新する予定であると述べた。
【参照ページ】
(原文)Iberdrola signs its largest ever credit line for €5.3 billion with 33 banks
(日本語参考訳)イベルドローラ、8,000億円の融資枠に調印 。気候・多様性目標に連動した金利を設定