Verra、VCS規格のバージョン4.5をリリース

Verra、VCS規格のバージョン4.5をリリース

8月29日、VerraはVerified Carbon Standard(VCS)プログラムの更新を発表した。VCS基準バージョン4.5(PDF)の変更と、関連するVCSプログラム文書の更新版は、プログラムの使いやすさ、透明性、完全性を強化し、Integrity Council for the Voluntary Carbon Market (ICVCM)やCarbon Offsetting Reduction Scheme for International Aviation (CORSIA)など、世界の主要な炭素市場のイニシアティブと整合させるものである。

ユーザビリティの向上につながる更新には、VCSプロジェクト・テンプレートの新バージョンが含まれる。登録・発行プロセスの多くのセクションも明確になった。また、Verified Carbon Units(VCU)の市場性を強化する以下2つの新しいラベルが利用可能になった。

  • 温室効果ガス(GHG)排出削減量に基づく VCU と二酸化炭素除去量に基づく VCU を明確に区別するラベル
  • パリ協定第6条に基づき使用が認められたクレジットを識別するラベル

登録・発行プロセスの更新には、プロジェクト文書の公表、パイプラインの掲載、Verraの審査と要請拒否手続き、損失事象とバッファーの解放手続きに関するプロセスの明確化が含まれる。関連するVerraレジストリの今後の変更により、プロジェクト要請がVCSプログラムへの登録を拒否された理由がより明確に示されることになる。

VCS規格のバージョン4.5および関連するVCSプログラム文書のいくつかの変更により、プログラムの整合性が強化され、ICVCMおよびCORSIAを含むイニシアティブとの整合性が確保される。これらの更新には以下が含まれる。

  • 環境・社会セーフガードの強化
  • 将来の気候変動の影響を考慮した非永続的リスクの保留の増加(新しい農林業・その他の土地利用[AFOLU]非永続的リスクツールのデジタル化されたバージョンは、今後数ヶ月の間にリリースされる予定である。)
  • 最小限の永続性モニタリングの延長(40年)に関する新たな要件
  • 製品の代替など、上流のGHG排出を削減する活動に対する割引係数の追加
  • VCSプログラムまたは認定要件に適合していないバリデーション/検証機関(VVB)に対する制裁手順と復活費用

【参照ページ】
(原文)Verra Releases Version 4.5 of the VCS Standard 
(日本語参考訳)ベラ、VCS規格バージョン4.5をリリース

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-8

    IBM、ESGデータプラットフォームにCSRD対応機能を追加

    4月30日、IBMは、ESGデータの収集、分析、報告プ​​ラットフォーム「IBM Envizi」の…
  2. 2024-5-8

    IFRS、EFRAG、ISSB/CSRD報告基準に双方に対応する企業向けガイダンスを発行

    5月2日、IFRS財団と欧州財務報告諮問グループ(EFRAG)は、ESRS-ISSB基準の相互に共…
  3. 2024-5-2

    環境NGO、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力に気候変動株主提案を再提出

    4月15日、環境NGOの3団体は、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力の4社に対し、気候変動株…
ページ上部へ戻る