メルカリと東京大学、「メルカリ」の取引による温室効果ガスの削減貢献量を算出

メルカリと東京大学、「メルカリ」の取引による温室効果ガスの削減貢献量を算出

8月8日、メルカリと国立大学法人東京大学インクルーシブ工学連携研究機構は、フリマアプリ「メルカリ」の取引を通じて生まれた温室効果ガス(GHG)の削減貢献量の算出を行った。

メルカリでは限りある資源が大切に使われる循環型社会の実現を目指し、事業や企業活動を通じてさまざまな取り組みを実施している。今般、その活動の一環としてメルカリと東京大学RIISE社会連携研究部門「価値交換工学」は合同で、「メルカリ」の取引を通じて生まれた削減貢献量の算出を行った。

なお、「価値交換工学」は東京大学RIISEとメルカリの研究開発組織「mercari R4D」が世界中の人々がフェアでスムーズな価値交換を行える社会の実現を目指し2019年に設置した研究部門である。本取り組みは、「価値交換工学」の研究「持続可能な消費・生産の実現に向けた製品・サービスシステムの利用:中古製品の消費価値」の一環として行っている。

「衣類(レディース・メンズ・キッズ・ベビー)」、「スニーカー(レディース・メンズ・キッズ)」、「電子機器(PC・スマートフォン・タブレット)」、「本・漫画・雑誌」、「CD・DVD・BD(ブルーレイディスク)」5つのカテゴリーを対象に削減貢献量の算出を行った結果、「メルカリ」を通じて日米合計で年間約53万トンの温室効果ガスの排出を回避できることがわかった。これは東京ドーム約220杯分の容積に相当する。

カテゴリー別でみると、「メルカリ」で年間取引量が最も多い「衣類」単体では年間約43万トンの温室効果ガスの排出を回避することができた。これは、「衣類」の取引1件あたりの削減貢献量に換算すると、約9.3kgに相当する。 

【カテゴリー別「メルカリ」の取引を通じて生まれた削減貢献量】

  • 衣類:426,952トン(JP:360,472トン、US:66,481トン)
  • スニーカー:50,902トン(JP:40,283トン、US:10,619トン)
  • 電子機器(PC・スマートフォン・タブレット):32,580トン(JP:23,166トン、US:9,415トン)
  • 本・漫画・雑誌:16,418トン(JP:15,985トン、US:433トン)
  • CD・DVD・BD:3,007トン(JP:2,915トン、US:92トン)

【カテゴリー別「メルカリ」の取引を通じて生まれた1件あたりの削減貢献量】

  • 衣類:約9.3kg
  • スニーカー:約14.9kg
  • 電子機器(PC・スマートフォン・タブレット):約27kg
  • 本・漫画・雑誌:約0.7kg
  • CD・DVD・BD:約0.3kg

なお、今回の削減貢献量の算出に当たっては、当該カテゴリーで取引された商品が新品の代わりに利用されることで温室効果ガスの排出を回避できると仮定し、生産・流通・使用・廃棄などの製品ライフサイクルを考慮し、メルカリのお客さま同士の配送に係る温室効果ガス排出量や、メルカリのお客さまアンケート結果から算出した使用頻度や使用年数等を用いて推計している。

また、メルカリで不要品が出品されたことで回避できた衣類廃棄量(重量)は日本だけでも約4.3万トンであった。これは日本で1年間に捨てられる衣類の重量48万トンの約9%に相当する。

使わなくなった衣類も、捨てずにメルカリで出品したり購入したりすることによって、環境負荷を減らし、循環型社会の実現に近づくことができる。

【参照ページ】
メルカリと東京大学、「メルカリ」の取引による温室効果ガスの削減貢献量を算出

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