7月24日、カナダ政府は、「非効率的」な化石燃料補助金を廃止するための新たな枠組みとガイドラインを発表するなど、化石燃料セクターへの政府支援を削減することを目的とした一連の取り組みを発表した。
新しい枠組みを発表した政府の声明によると、本イニシアティブは、2021年のCOP26サミットで署名された34カ国の合意であるグラスゴー声明に基づくカナダのコミットメントの一環であり、化石燃料から公的資金をシフトさせ、エネルギー転換を支援するものである。
カナダ政府によると、「化石燃料補助金カナダ政府自己評価枠組み」は、エネルギー部門への補助金が非効率とみなされないために満たすべき判断基準を詳述している。基準には、温室効果ガスの大幅な削減、クリーンエネルギー、クリーン技術、再生可能エネルギーの支援、遠隔地コミュニティへの必要不可欠なエネルギーサービスの提供、緊急対応のための短期的支援、化石燃料活動への先住民の経済参加の支援、炭素回収・利用・貯蔵などの削減された生産プロセスの支援、2030年までにネット・ゼロを達成する信頼できる計画を持つプロジェクトなどが含まれる。
フレームワークとともに発表されたガイドラインは、今後の政府支援が国の気候・エネルギー優先課題に沿ったものであることを保証するための標準化された手法を提供し、フレームワークに沿わない裁量プログラムへの資金提供を排除するものである。
政府はまた、2024年までに現在の公的資金を特定し、新たな補助金廃止の約束の範囲を超えて、化石燃料部門への公的資金を段階的に廃止するための実施計画を2024年秋までに策定するよう取り組むと発表した。
環境保護団体は、カナダの発表を歓迎する一方、エネルギー部門への公的融資のうち補助金はごく一部に過ぎず、今回の発表では化石燃料への融資に門戸が開かれていると指摘し、政府のコミットメントをさらに前進させるよう求めた。
【参照ページ】
(原文)Government of Canada delivers on key climate commitment to phase out inefficient fossil fuel subsidies
(日本語参考訳)カナダ政府、非効率な化石燃料補助金の段階的廃止という重要な気候変動公約を実現