lululemon、植物由来のナイロンを使用した初の製品を発売

lululemon、植物由来のナイロンを使用した初の製品を発売

4月18日、アスレチックアパレル企業のlululemon athleticaは、化石燃料から作られたナイロンに代わり、再生可能な植物由来のナイロンを使用した同社初の製品である2種類の新しいハイパフォーマンスシャツの発売を発表した。

同社は持続可能な素材に特化したバイオテクノロジー企業Genomatica(Geno)との約2年にわたる協業を経て、再生可能な方法で調達したバイオベース素材を同社の製品ラインに取り入れている。

サンディエゴに本社を置くGenoは、化石燃料の代わりに植物や廃棄物を原料とする持続可能な素材を開発し、スケールアップしている。同社は、バイオテクノロジーと発酵を利用して、植物由来の原料をナイロンの製造に使われる化学的構成要素に変換する。同社が開始したその他の取り組みには、消費者ブランド企業のユニリーバと昨年立ち上げた1億2,000万ドル(約160億円)のベンチャーがあり、ロレアルや花王も加わっている。

持続可能な素材を用いた循環型製品の開発は、lululemonが掲げる2030年の環境サステナビリティ目標の達成に向けた取り組みの重要な部分である。目標には、持続可能な素材を用いた製品の100%製造と、グローバルサプライチェーン全体での排出強度60%削減などが含まれる。

アパレル・フットウェア業界の温室効果ガス(GHG)排出量の約70%は、素材の生産・加工を含む上流工程に起因している。ナイロンはlululemonにとって重量ベースで最大の調達素材であり、2021年の製品に使用される素材の37%を占めている。持続可能な素材目標の一環として、lululemonは2025年までに代替ナイロンソリューションを発売し、2030年までに再生可能またはリサイクルコンテントのナイロンを100%製品に使用する目標を掲げている。

lululemonの2022年版インパクトレポートでは、植物由来のナイロンから得られる環境上のメリットを全体的に最適化するために、植物の供給源とトレーサビリティについてもGenoと協力していることが示されている。

【参照ページ】
(原文)lululemon Introduces First Renewably Sourced, Plant-Based Nylon Products
(日本語参考訳)lululemon、植物由来のナイロンを使用した初の製品を発売

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-7-2

    シェルパ、国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)理事・小森氏をゲストにウェビナー「ISSBが示すサステナビリティ情報開示の考え方」を実施

    - ISSB基準に関する最新動向から企業価値向上に向けた戦略的情報開示についてまで、講演と対談を通…
  2. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  3. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…

ピックアップ記事

  1. 2025-7-1

    カナダ年金基金、2030年までに4,000億ドルの気候投資

    6月19日、カナダの大手機関投資家であるケベック州貯蓄投資公庫(CDPQ)は、2050年ネットゼロ…
  2. 2025-7-1

    GRI、サステナビリティ報告のデジタル化を促進する新「サステナビリティ・タクソノミー」を発表

    6月19日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新たに「GRI S…
  3. GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    2025-6-30

    GRI 102/103 新基準の実務チェックポイント:IFRS/ISSB基準と一部整合へ

    サステナビリティ情報開示における基準間の整合性の確保は、ますます重要な課題となっている。CSRD(…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る