欧州委員会、新型市バスの2030年ゼロエミッション目標と新型トラックの2040年までの90%排出量削減目標を提案

欧州委員会、新型市バスの2030年ゼロエミッション目標と新型トラックの2040年までの90%排出量削減目標を提案

2月14日、欧州委員会は、2030年以降の新型大型車(HDV)に対する野心的なCO2排出量の新目標を提案した。これらの目標は、運輸部門におけるCO2排出量の削減に寄与する。トラック、市バス、長距離バスは、EU全体の温室効果ガス(GHG)排出量の6%以上、道路輸送によるGHG排出量の25%以上を担っている。このような排出基準の強化は、道路交通部門のこの分野が、ゼロエミッションモビリティへの移行とEUの気候およびゼロ公害目標に確実に貢献することになる。

欧州委員会は、CO2排出量が認証されているほぼすべての新型HDVについて、2019年の水準と比較して、段階的にCO2排出量規制を強化することを提案している。具体的には以下のような目標である。

  • 2030年から45%の排出量削減
  • 2035年から65%の排出量削減
  • 2040年からは90%削減

また、都市部におけるゼロエミッションバスの迅速な導入を促進するため、欧州委員会は、2030年時点ですべての新型の市バスをゼロエミッションにすることを提案している。

欧州グリーン・ディールおよびREPowerEUの目標に沿って、本提案は、輸入化石燃料の需要を下げ、EUの運輸部門におけるエネルギー節約と効率性を高めることにより、エネルギー転換にも好影響を与えることになる。燃料費と総所有コストの削減により、欧州の運輸業者と利用者に利益をもたらし、よりエネルギー効率の高い自動車の普及を保証する。また、特に都市部における大気の質を改善し、欧州人の健康状態を向上させることができる。

さらに、本分野は、欧州のクリーンテクノロジー産業を支え、国際競争力を高めるための重要な分野である。EUはトラックとバスの生産で市場をリードしており、共通の法的枠組みは、将来にわたってその地位を確保するのに役立つ。特に、改訂された基準は、EU産業の革新的なゼロ・エミッション技術への投資を導き、充電・給油インフラの展開を後押しする明確かつ長期的なシグナルを提供するものである。

【参照ページ】
European Green Deal: Commission proposes 2030 zero-emissions target for new city buses and 90% emissions reductions for new trucks by 2040

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    2024-11-18

    ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    サステナビリティを推進には新しい知見の収集が必須。しかし、必要なセミナー情報を見つけるのに時間がか…
  2. ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント

    2024-11-18

    ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント(再掲)

    サステナビリティ情報、非財務情報、ESGデータなど企業のサステナビリティの取り組みを示す情報は、投…
  3. 2024-11-15

    【PR】12/3 記念イベントESG評価スコア改善『S&Pに聞く!2025年に向けたCSA徹底解剖』 (オンライン)

    いつもESG Journal Japanをご覧いただきましてありがとうございます。 ESG評…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る