AllianzGI、役員報酬をESGパフォーマンスと連動させない企業への反対票を投じることを開始
2月22日、投資運用会社のAllianz Global Investors(AllianzGI)は、ESGパフォーマンス指標を役員報酬方針に組み込んでいない欧州の大型企業の取締役に対して、今年から反対票を投じることを警告した。
また、2024年から、ネット・ゼロの目標や戦略、気候関連の情報開示が十分でない高排出企業の取締役に反対票を投じるという新しいスチュワードシップ方針も導入した。
AllianzGIによる本発表は、年次総会での議決権行使の実績に関する投資家の年次分析の発表と同時に行われたものでである。AllianzGIのサステナブル・インパクト投資部門のグローバルヘッドであるマット・クリステンセンによると、この年に目立った2つの主要トピックは、”信頼できる気候変動目標に関する説明責任の強化と報酬に関する継続的な精査 “であった。
AllianzGIは、報酬関連決議の43%に反対票を投じたと報告している。企業はしばしば、確固たる目標に裏付けられたパッケージを実施しなかったり、十分に透明性のあるKPIや目標を提供しなかったりすることがあったためである。特に米国では厳しい投票方針となり、AllianzGIは報酬関連決議の78%に反対票を投じた。
また、企業のより広い範囲の従業員の賃上げと比較しての高額な給与体系や、企業が大幅なレイオフ、リストラ、減配を行ったかどうかも評価するとしている。
同社が重視するもう一つのスチュワードシップ分野は、企業が気候戦略について投資家が投票できるようにすること、すなわち “Say on Climate” を期待することである。
【参照ページ】
(原文)AllianzGI insists EU large caps link exec pay to ESG KPIs
(日本語参考訳)AllianzGI、役員報酬をESGパフォーマンスと連動させない企業への反対票を投じることを開始