米NGOの調査、「反ESG投資政策」による州納税者の負担増加を示す

米NGO、「反ESG投資政策」による州納税者の負担増加を示す調査結果を発表

1月12日、米ESG投資推進NGOのCeresと米NGOのAs You Sowは、「反ESG投資政策」により、地方債の金利払いが増加することを示す分析結果を発表した。

いくつかの州でESG投資に対する新たな取り組みが検討されているが、新たな分析によると、ESG投資に対する規制が実施されれば、6州の納税者は最大で7億ドル(約902億円)の超過利払いの可能性があることが明らかになった。州当局や州議会は、米国立法評議会(ALEC)が開発したモデル法案に基づく法案やイニシアティブを可決、あるいは検討する予定である。

金利の上昇は、歴史的に地方債の発行に入札してきた大手銀行や資産運用会社をボイコットするよう州財務長に強制する反ESG投資法の結果、地方債に対する金融会社間の競争が減少した結果である。

地方債の金利上昇に加え、反ESG投資の指令や法律は、他の面でも州民や地方民に深刻な経済的損害を与える可能性がある。本調査の著者らは、地方債市場以外にも、大きなコストと経済的な損害が発生する可能性のある分野として、以下の3つを挙げている。

  • 州および地方の財務機能
  • 年金の投資パフォーマンス
  • 政府系金融機関の機能

これまで、反ESG投資に関する立法や行政の取り組みが納税者にもたらすコストは、比較的知られていなかった。本調査は、Wharton School of Businessが以前に行った調査を発展させたものある。

【参照ページ】
New Research Shows Legislation to Boycott ESG May Cost State Taxpayers up to $700 Million in Excess Payments

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    2024-11-18

    ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    サステナビリティを推進には新しい知見の収集が必須。しかし、必要なセミナー情報を見つけるのに時間がか…
  2. ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント

    2024-11-18

    ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント(再掲)

    サステナビリティ情報、非財務情報、ESGデータなど企業のサステナビリティの取り組みを示す情報は、投…
  3. 2024-11-15

    【PR】12/3 記念イベントESG評価スコア改善『S&Pに聞く!2025年に向けたCSA徹底解剖』 (オンライン)

    いつもESG Journal Japanをご覧いただきましてありがとうございます。 ESG評…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る