エネルギー大手bp、再生可能天然ガス企業Archaea Energyを約6,000億円超で買収
10月17日、エネルギー大手bpは、米国最大級の再生可能天然ガス(RNG)供給会社であるArchaea Energyを、現金33億ドル(約4,931億円)、純負債8億ドル(約1,195億円)を含む41億ドル(約6,126億円)で買収すると発表した。
同社は本買収により、顧客の脱炭素化目標への支援と、販売する製品の炭素強度の低減を達成する。
RNGは、有機廃棄物を分解して得られるパイプライン品質のバイオメタンで、化石燃料の天然ガスとの互換性がある。RNGは輸送用燃料、暖房、発電などの用途に使用されている。
テキサス州ヒューストンを拠点とするArchaeaは、埋立地から排出される廃棄物を回収して低炭素燃料に転換するRNG施設を建設・運営し、埋立地の所有者と提携して施設を再生可能エネルギーセンターとして活用している。同社は現在、全米で50のRNGおよび埋立地ガス発電施設を運営し、約6,000boe/dのRNGを生産しており、2030年までにRNG量を5倍に増やすための開発パイプラインも有している。Archaeaは今年初め、全米で40のRNGプロジェクトを開発するため、リパブリック・サービスとの合弁事業を発表している。
bpは2020年に国際石油会社から総合エネルギー企業への転換を図る長期戦略を開始し、石油とガスの生産を長期的に削減する一方で、低炭素エネルギー源への投資を拡大することを目標としている。
今年初めには、エネルギー転換への投資を大幅に拡大する計画を発表した。バイオエネルギー、利便性、EV充電、再生可能エネルギー、水素などの「転換成長事業」の設備投資を2025年までに40%、2030年までに約50%まで増やすという目標である。同社は、2030年までに5千kWの再生可能エネルギー容量の達成と5大バイオ燃料プロジェクトに投資するという。
bpは、今後数年間でバイオガスの需要が大幅に増加すると予想しており、「エネルギー展望2022」において、バイオガスは2019年から2050年の間に25倍以上に成長すると予測している。Archaeaの買収により、bpのバイオガス供給量は50%増加し、2030年までに7万boe/dのバイオガス供給量に達する見込みである。
【参照ページ】
(原文)bp accelerates and expands in bioenergy, agreeing to buy leading US biogas company Archaea Energy
(日本語訳)bp、埋立ガスからバイオエネルギーを生産するArchaea Energyを41億ドルで買収