4月11日、気候ソリューションソフトウェアを提供するWatershedは、環境データベース・プロバイダーのVitalMetricsを買収したことを発表した。本買収により、同社の顧客は、グローバルなカバー率と粒度で排出量を測定し、高まる検証・監査基準に対応することができるようになる。
2005年に設立されたVitalMetricsは、排出量データの測定と報告を支援するソリューション、サービス、データを提供しており、複数地域の温室効果ガス(GHG)排出量データベースCEDA(The Comprehensive Environmental Data Archive)を開発している。CEDAは、148の国と400の活動において60万の排出係数を含み、年2回更新され、世界の排出量の95%をカバーするデータベースを通じて、スコープ3などの測定が困難な排出量の算出を支援する。
Watershedのソフトウェアプラットフォームは、企業の気候変動プログラムの計画、実施、運営を支援する。同社のソリューションによって、企業はスコープ1、2、3の排出量を分析・測定することができる。本買収は、同社が昨年行った7,000万ドル(約93億円)のシリーズB増資に続くもので、同社の評価額は10億ドル(約1,300億円)に達する。本資金調達は、ベンチャーキャピタルのSequoiaとKleiner Perkinsが共同で主導した。
Watershedは、今後もCEDAへのグローバルなアクセスを提供し、気候科学の研究と教育を促進するため、学術機関や非営利団体にCEDAデータを無償で提供するCEDA Academicを開始すると述べている。
【参照ページ】
(原文)VitalMetrics joins Watershed: A conversation with Dr. Sangwon Suh
(日本語訳)Watershed、カーボンデータプロバイダーVitalMetricsを買収