9月14日、BlackRockは、ニュージーランドの太陽光発電とスマートバッテリーの技術プラットフォームであるsolarZeroを買収したことを発表した。また、今後数年間で1億ニュージーランドドル(約85億円)以上の資金を投入し、住宅、商業施設、コミュニティビルにおけるsolarZeroの成長を加速させると発表している。
2008年に設立されたsolarZeroは、ニュージーランド国民が低価格のエネルギーを利用できるようにすることを目的とした「Solar as a Service」プロバイダーで、設置費用はかからず、ソーラーサービス料は毎月一定額だ。solarZeroは、太陽光発電とスマートバッテリーのネットワークを監視、管理、接続し、集中型電力網を通じて必要なときに必要な場所で電力供給を行うバーチャルパワープラント(VPP)システムにより、現在までに、国内のどの企業よりも多い8,500件の太陽光発電システムを家庭や企業に導入している。
本買収は、BlackRockにとってニュージーランドにおける初の投資であり、BlackRockの気候変動インフラ事業がアジア太平洋地域で行った初の住宅用太陽光発電・蓄電池への投資となる。SolarZeroは、2021年の世界の屋根上太陽光発電容量の41%をこの地域が占めており、将来的にはオーストラリアをはじめ、日本、韓国、台湾、シンガポールなど、アジア太平洋地域のさまざまな市場に進出することを目指しているという。
BlackRockは、6月にエネルギー転換とエネルギー安全保障というメガトレンドのテーマで長期的な投資機会を追求するための新しい「永久インフラ戦略」を立ち上げるなど、最近積極的に気候変動インフラ機能の拡充を図っている。また、BlackRockの気候変動インフラ事業は、最近、オーストラリアの蓄電池システムおよび再生可能エネルギー開発企業であるAkaysha Energyの買収により、アジア太平洋地域初の蓄電池への投資を発表した。
【参照ページ】
(原文)solarZero Announces Acquisition by BlackRock Real Assets
(日本語訳)BlackRock、ニュージーランドのsolarZeroを買収