ネット・ゼロ超音速航空機メーカーBoom、DAC企業Climeworksと炭素回収契約を締結
5月3日、超音速航空機メーカーのBoom Supersonicは、Direct Air Capture(DAC)企業のClimeworksとの長期契約を発表した。本契約の一環として、 Climeworksは、Boomの残留排出物を大気から除去して永久保存し、2025年までに炭素排出量ゼロを達成するというBoomの目標達成に貢献する。
Boomは現在、新しい民間旅客機「Overture」を開発中である。既存の民間ジェット機の約2倍の速度であるマッハ1.7での飛行が可能であり、100%サステナブルな航空燃料で飛行できるように設計され、ネット・ゼロ・カーボン飛行を可能にする。昨年、BoomはOverture15機と追加35機のオプション購入という画期的な契約をユナイテッド航空と結び、2029年に商業運航を開始予定である。
Boomは2021年にカーボンニュートラルを達成しており、現在は2025年までのネット・ゼロ・カーボン達成を目標に掲げている。同社は最近、バリューチェーンの全排出量(スコープ1~3)を測定し、炭素削減を推進する機会を継続的に評価・実現し、緩和できない残留排出物に対してインパクトが大きく高品質なカーボンオフセットソリューションに投資するというステップを含む、ネット・ゼロへのロードマップの概要を発表した。
DAC技術は、IEAがネット・ゼロ・エネルギー・システムへの移行における重要な炭素除去オプションとして挙げている。当技術は、大気中から直接CO2を抽出して原料として使用したり、貯蔵と組み合わせて永久に除去したりするものである。
2009年に設立されたClimeworksは、アイスランドにある世界最大のDACおよび貯蔵施設「Orca」をはじめ、これまでに世界中で15のプラントを建設しており、DACプロバイダーのリーディングカンパニーとして成長している。先月、Climeworksは、DACの生産能力拡大のための資金調達として、6億5,000万ドル(約849億円)の増資を完了した。
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【参照ページ】
(原文)Boom Supersonic Accelerates Towards 2025 Net-Zero Carbon Pledge with European-Based Climeworks Deal