BASF、農業イノベーションの強力なパイプラインで、食糧安全保障・気候・環境に貢献

4月21日、化学世界大手独BASFは、農業が気候や環境に与える影響を最小限に抑えながら、将来の世代の食糧安全保障を支える農業イノベーションに関する10年間の展望を発表した。同社は、小麦、キャノーラ、大豆、トウモロコシ、綿花、米、そして果物や野菜といった主要作物における農業の成果の向上に重点を置いている。

国連食糧農業機関(FAO)の推計によると、先述の主要作物は世界の農地の50%以上を占めており、大規模に適用される技術革新は、農業の生産性と持続可能性をさらに高める可能性があるという。

主要作物の中で、BASFは種子と形質、種子処理、生物学的および化学的作物保護、さらにデジタル農業ソリューションのパイプライン全体で革新を続け、今後10年間ですべての事業分野で主要なパイプラインプロジェクトを立ち上げる予定である。

イノベーション・パイプラインの価値は高く、ピーク時の売上見込みは75億ユーロ(約1兆円)以上である。BASFは、農業研究にサステナビリティの基準を体系的に取り入れており、BASFの製品やソリューションの社会的重要性はますます高まっている。2021年には、農業ソリューション部門の研究開発に約9億ユーロ(約1200億円)を費やし、同部門の売上高の約11%を占めている。2022年、BASFは引き続き農業イノベーションの研究開発に高い水準で投資する予定である。

同社は主要地域の特定の作物システムに焦点を当てながら、製品、技術、サービスを調整し、厳しい環境条件下でも農家が作物を最適に栽培できるよう支援する。

増加する世界人口のニーズに応えるため、小麦農家は今後20年間、毎年1.7%の収量増が必要とされる。BASFは、農業の成果と持続可能性を最適化する提供物の組み合わせを研究することで、小麦の収穫高の増加に貢献する。Ideltisハイブリッド小麦は、xarvioデジタル・ファーミング・ソリューションによって、ゾーンごとのフィールドデータ分析による最適な播種推奨と、Revysol 殺菌剤、Axalio 殺虫剤、Luximo除草剤などの持続可能な農薬技術革新の正確な適用をサポートする予定である。

【参照ページ】
(原文)Strong pipeline of BASF agricultural innovations will benefit food security, climate and environment
(日本語訳)BASF,農業イノベーションの強力なパイプラインで、食糧安全保障・気候・環境に貢献

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