4月12日、Science Based Targets initiative(SBTi)は、金融機関のネット・ゼロ目標の設定と評価のための基準確立を目的とした新しい論文「Foundations for Science-Based Net-Zero Target Setting in the Financial Sector」を発表した。
本論文は、 昨年SBTiが立ち上げた「Net Zero Standard」を基に、特に金融機関向けに設計された基準へと移行している。金融機関向け Net Zero Standard の最終版は、2023年初頭に開始される予定である。
本論文では、誓約の対象となるサービスの範囲、目標達成のための緩和策や戦略、スコープ3排出量の包含・除外などの違いを強調している。また、金融機関の目標がネット・ゼロに到達するために満たすべき2つの主要な条件を示している。すなわち、すべての融資を温暖化を1.5度に抑える経路と一致させること、および大気から同量のCO2を永久に除去する活動への融資を通じて残留排出を中和することである。
他にも、オフセットやカーボンクレジットの利用、化石燃料の段階的な廃止アプローチなど、セクターの問題について言及している。