2月16日、CRMソリューションプロバイダのSalesforceは、温室効果ガス排出量データの追跡・分析・レポートソリューションの最新版であるNet Zero Cloud 2.0の世界展開を発表した。これは、組織のネット・ゼロ戦略の計画、実施、加速を支援することを目的としている。また「Trust」「Customer Success」「Innovation」「Equality」といった既存のコアバリューに「Sustainability」を追加したことも発表した。
Salesforceは当初、2019年にSustainability Cloud(現在はNet Zero Cloudに名称変更)をリリースし、二酸化炭素排出量を削減するために、信頼できる環境データを追跡・分析・報告する機能を備えプラットフォームの提供を目指していた。同社は2021年9月にNet Zero Cloud 2.0を発表し、Slackとの統合によりサプライヤーとのより良い連携が可能になったことに加え、カーボンオフセット・エコシステムや業界固有の気候行動計画などの新機能を提供する。
Net Zero Cloud 2.0は、組織がカーボンフットプリントの進捗を予測し、「what-if」分析を行ってネットゼロへの最短経路を見つけること、Science Based Targetsイニシアチブ(SBTi)に沿った目標を設定すること、サプライチェーン全体でサプライヤーから発生するスコープ3排出を追跡することに加え、有害・無害廃棄物管理データと埋め立て・堆肥化・燃焼といった処理方法を追跡できるようにする。
Salesforceでは、アクセンチュア、KPMG、Orion Global Solutions、PwC、Slalom、Traction on Demandなどのコンサルティングパートナーが、さまざまな分野の顧客へのNet Zero Cloudを導入を進めているとしている。
またSalesforceによると、サステナビリティを会社のコアバリューの一つとして採用することで、社内のあらゆる組織が会社のビジョン、価値観、方法、障害、対策(V2MOM)管理プロセスに沿い、サステナビリティを統合して会社全体で気候変動対策を推進する。
【参照ページ】
(原文)Salesforce Establishes Sustainability as a Core Company Value; Launches Net Zero Cloud 2.0 Globally
(日本語訳)Salesforce、「サステナビリティ」を企業価値の中核に据え、「Net Zero Cloud 2.0」の世界展開を発表