経済産業省、トランジション・ファイナンスにおける電力・ガス分野のモデル事例を公表。JERAと東京ガスを選定

2月14日、経済産業省は電力及びガス分野で「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」に適合するモデル事例を2件選定した。

経済産業省は、環境省、金融庁と共同して2021年5月に「クライメート・トランジション・ファイナンスに関する基本指針」を策定した。また、CO2多排出産業の具体的なトランジションの方向性を示すロードマップの策定も行っており、本年2月4日に電力・ガス分野のロードマップも公表している。

本事業は、トランジション・ファイナンスを普及するべく、基本指針・ロードマップと整合しモデル性を有する事例について、情報発信、評価費用の負担軽減を行う。

審査委員会において、厳正な審査を行った結果、株式会社JERA、東京ガス株式会社が調達を予定しているトランジション・ボンドをモデル事例として選定した。両社とも、2050年カーボンニュートラルに向けたトランジション戦略と目標を有しており、基本指針、各ロードマップとの整合を確認している。

トランジション・ボンドの資金使途として、JERAは火力発電における化石燃料とアンモニア・水素の混焼実証及び既存非効率火力発電の廃止に関する支出を、東京ガスは天然ガスへの燃料転換及びガス体エネルギーの脱炭素化への取組等を候補としており、トランジション戦略との合致も確認している。

【参照ページ】
トランジション・ファイナンスモデル事業において、電力、ガス分野のモデル事例を選定しました

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る