12月13日、国際労働機関(ILO)と世界保健機関(WHO)は、輸送分野の他の国際機関とともに、COVID-19パンデミックが世界の輸送労働者と世界のサプライチェーンに与える影響を検討する共同行動グループを立ち上げた。国際民間航空機関(ICAO)および国際海事機関(IMO)もこのグループに参加している。
COVID-19パンデミックへの対応として各国で実施された渡航制限の中には、輸送従事者の健康と安全を損ない、医療品やその他の必要物資の輸送を含む世界のサプライチェーンが継続的に機能する上で脅威となるものがあり続けているとし、特に、オミクロン株の出現後に実施された最新の渡航禁止措置や国境閉鎖は、この危機を悪化させていると主張し、このグループは、輸送従事者へのCOVID-19ワクチン接種の推進と、国際的に合意されたプロトコルおよび基準の適用を確保することに焦点を当て、以下の4つに特に取り組む。
・国際保健規則(2005年)の下での国家の義務に沿って、国境を越えた輸送労働者の移動を促進し、その権利を保護するための業務プロトコルの国家当局による適用を促進する。
・国際保健規則(2005年)に基づくリスクベースのアプローチに関するWHOの一時的な勧告を各国が実施するのを支援する。
・WHOの予防接種に関する戦略的専門家諮問グループ(SAGE)の勧告に基づき、運輸労働者のCOVID-19ワクチン接種を推進するとともに、船員の医療ケアと医療避難を確保する。
・グローバルなサプライチェーンの効率的な運用を改善すると同時に、公衆衛生のニーズを完全に保護する。
【参照ページ】
(原文)UN agencies and other international organizations establish Joint Action Group to protect transport workers and secure supply chains during the COVID-19 pandemic
(翻訳)国連機関などの国際機関が、COVID-19パンデミック時の輸送従事者の保護とサプライチェーンの安全確保のための共同行動グループを設立