ワイン&スピリッツメーカーのMoët Hennessy、2030年までにバリューチェーンの排出量を半減

 

LVMHのワイン&スピリッツ部門であるモエ・ヘネシーは、2030年までに温室効果ガス(GHG)の排出量を絶対値で50%削減するという新たな気候変動目標を発表した。これは、事業活動やバリューチェーン(スコープ1,2,3)の排出量を含む。

モエ・ヘネシーは、パリ協定の1.5℃目標を採用することを新たな目標の中核としている。またモエ・ヘネシー社は、その目標がScience Based Targets initiative(SBTi)によって承認されたと述べている。

SBTiは、CDP、世界資源研究所(WRI)、世界自然保護基金(WWF)、国連グローバル・コンパクト(UNGC)が共同で設立した組織で、企業の環境維持活動を気候変動の抑制という世界的な目標に一致させることを目的とした重要な組織の一つ。SBTiによるターゲットの承認の達成は、企業のサステナビリティへの取り組みにとって重要なマイルストーンであり、多くの企業がこのイニシアチブに参加している。

今年初め、SBTiは承認された気候変動ターゲットの基準を厳しくし、気候変動の最悪の影響を回避するために必要な、1.5℃温暖化の野心に沿ったターゲットのみを近々受け入れることを発表した。

炭素削減目標を達成するために、モエ・ヘネシー社は、原材料からの二酸化炭素排出量の削減、環境に配慮したパッケージの設計、再生可能エネルギーの活用、低炭素輸送の促進など、4つの施策に注力するとしている。また、目標達成に向けて、サプライヤーやお客様と協力していくことを表明している。

【参照ページ】
(原文)MOËT HENNESSY EXPANDS COMMITMENT TO REDUCE ITS CARBON FOOTPRINT, WITH AMBITIOUS TARGETS APPROVED BY SBTI
(日本語訳)ワイン&スピリッツメーカーのMoët Hennessy、2030年までにバリューチェーンの排出量を半減

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る