テラパワーとメタ、先進原子炉8基で合意 米国で最大2.8GWの脱炭素電力供給へ

1月9日、先進原子力技術を手がけるTerraPowerと米IT大手のMetaは、米国内で最大8基の先進型原子炉と蓄電システムを建設する商業契約を結んだと発表した。稼働すれば、メタに対し最大2.8ギガワット(GW)の安定したカーボンフリー電力を供給でき、蓄電機能を活用することで最大出力は4GWに達する。

契約に基づき、メタは原子炉建設に向けた資金を提供する。最初のプラントは早ければ2032年の稼働を見込む。メタにとって先進原子力分野への支援としては過去最大規模となる。

テラパワーのクリス・ルベスク最高経営責任者(CEO)は「2030年代に急増する電力需要に対応するには、ギガワット級の先進原子力導入が不可欠だ。今回の合意は、信頼性が高く柔軟で、脱炭素の電力を迅速に展開するための重要な一歩だ」と述べた。同社はすでに初号機の建設を進めており、設計やサプライチェーン整備、主要な規制手続きを完了しているという。

各原子炉は345メガワット(MW)の基礎電力を供給し、内蔵する蓄電機能により5時間以上にわたり最大500MWまで出力を引き上げることができる。2基を組み合わせた場合、最大1GWの調整可能な電力供給が可能となる。両社は今後数カ月以内に、最初の2基を設置する具体的な候補地を選定する方針だ。

テラパワーは、米国で初となる商業規模の先進原子力プロジェクトを建設中で、2030年の完成を予定している。同社の技術は、米原子力規制委員会(U.S. Nuclear Regulatory Commission)による環境影響評価と最終安全審査を完了した、数少ない先進炉として注目されている。

テラパワーは、ビル・ゲイツらによって設立された企業で、原子力を通じたエネルギー自立と環境持続性の実現を目指している。データセンター需要の急増を背景に、先進原子力は再生可能エネルギーを補完する安定電源として存在感を高めつつある。

(原文)TerraPower and Meta Enter Agreement for 8 Natrium® Advanced Nuclear Plants

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