
5月20日、フランスの資産運用グループである、ティケオー・キャピタルは、都市および郊外向けのスマートモビリティを手掛ける、エイサを買収したと発表した。ティケオー・キャピタルは主力とするプライベートエクイティ脱炭素化戦略ファンドを通じて投資を行い、エイサの国際的な成長を加速させ、グローバルプラットフォームへと発展させることを目指す。
エイサは1975年設立、マドリードに本社を置く。同社の技術駆動型ソリューションは、よりスマートで持続可能な交通インフラの構築を促進し、交通量の改善、炭素排出量の削減、道路安全性の向上を目的とした新規制の導入を支援する。都市環境では、規制された駐車場の管理や低排出ゾーンの運用、交通管制、取り締まりなどを行う。郊外セグメントでは、道路使用料徴収、高度交通システム(ITS)、「Mowiz Truck」ブランドを通じた、長距離輸送ドライバー向けに安全性の高いトラック専用駐車場の運営などを行っている。
エイサの経営陣は引き続き事業を主導し、ティケオー・キャピタルの戦略的・運営的関与の下で新たな成長段階に入る。ティケオー・キャピタルは、エイサの持続可能性ロードマップ、技術、国際展開目標と完全に合致する長期的なパートナーとして、エイサを支援するとしている。
今回の買収前、エイサはグローバルオルタナティブ投資会社HIGキャピタルの傘下にあった。HIGは2022年初頭の買収以来、エイサの経営陣を支援し、急速に成長する国際的なスマートモビリティプラットフォームへと発展させた。この期間中に、エイサは運営能力を強化し、新たな持続可能性およびAI駆動型サービスを立ち上げ、5件の戦略的追加買収を完了し、EBITDAを倍増させたという。
ティケオー・キャピタル イベリア共同責任者のダビッド・マルティン氏は、「エイサの買収は、当社のテーマ別脱炭素化戦略と完全に合致するプライベートエクイティ投資を通じて、イベリア半島におけるティケオー・キャピタルの存在感を強化する」とコメントした。
ティケオー・キャピタル プライベートエクイティ脱炭素化戦略共同責任者のピエール・アバディ氏とマチュー・バジェック氏は、「エイサへの投資は、低炭素移行を主導する企業を支援するという我々のコミットメントを反映している。エイサは、影響力があり、スケーラブルで、主要な社会変革と合致する資産の好例だ。そのスマートモビリティプラットフォームとしての位置付けは、都市交通インフラの変革、排出量削減、運営効率の向上において重要な役割を果たすことを可能にする」と強調した。
エイサのハビエル・デルガドCEOは、「ティケオー・キャピタルと共にこの新たな章に乗り出すことに興奮している。彼らの戦略的ビジョンと脱炭素化への長期的なコミットメントは、より持続可能で効率的なモビリティソリューションを構築するための我々のロードマップと完全に合致している」と述べた。
(原文)Tikehau Capital acquires EYSA, a global smart mobility solutions group