Altus Power、TPGによる22億ドルでの買収合意—非公開化へ

2月6日、米国最大の商業規模の太陽光発電事業者であるAltus Power, Inc.(NYSE: AMPS)は、投資会社TPGの「TPG Rise Climate Transition Infrastructure」戦略の一環として、1株あたり5.00ドル、総額約22億ドル(負債を含む)での買収に合意した。この買収により、Altus PowerのクラスA普通株はニューヨーク証券取引所(NYSE)から上場廃止となり、同社は非公開企業となる。買収価格は、2024年10月15日の終値と比較して66%のプレミアムが付けられており、Altus Powerの取締役会が戦略的選択肢の検討を発表する前の最終取引日を基準としている。

Altus Powerの取締役会は、財務および法律アドバイザーとともに成長戦略の選択肢を包括的に検討し、今回の取引が最適であると判断した。同社は、TPG Rise Climateの投資能力と自社の商業規模の太陽光発電における専門性を組み合わせることで、企業や地域社会へのクリーンエネルギー供給を加速できると期待している。Altus Powerのグレッグ・フェルトンCEOは、「この買収は当社にとって重要な転換点となる。TPG Rise Climateとの提携により、当社のネットゼロ電力供給の拡大を加速させる」と述べている。

Altus Powerの取締役会は本取引を全会一致で承認し、特別株主総会での採決に向けて株主に支持を推奨する方針を示した。取引の完了には、Altus PowerのクラスA普通株の過半数の株主による承認が必要とされるが、現在、Blackstone Credit & InsuranceおよびCBRE Groupの子会社を含む株主が約40%の議決権を有し、取引を支持する合意を結んでいる。取引は2025年第2四半期に完了する予定であり、株主承認および規制当局の承認を条件としている。

Altus Powerは、TPG Rise Climateの資本と支援を活用し、クリーンエネルギー市場における成長を加速する計画である。TPG Rise Climateのスコット・レボビッツ氏は、「Altus Powerは商業規模のクリーン電力分野においてリーダー的存在であり、その成長を支援できることを嬉しく思う」と述べている。取引完了後もAltus Powerの本社はコネチカット州スタンフォードに維持される予定であり、同社は今後も持続可能な電力供給の強化に注力する見通しである。

【参照ページ】
(原文)Altus Power Announces Agreement to be Acquired by TPG
(日本語参考訳)アルタス・パワー、TPGによる買収合意を発表

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