英国、炭素回収・貯蓄プロジェクトに4.2兆円投資

10月4日、英国政府は今後25年間で炭素回収・有効利用・貯留(CCUS)プロジェクトに最大217億ポンド(約4.2兆円)の資金を提供すると発表した。本投資ではマージーサイドとテサイドの2つの炭素回収クラスターを設立するだけでなく、4,000の雇用を創出し、80億ポンド(約1.5兆円)の民間投資を誘致することも強調された。これら2つのクラスターは年間850万トンの炭素排出量を削減すると期待される。

本資金提供は、2050年までのネット・ゼロ排出を目指す英国にとって重要な柱となり、特に鉄鋼、セメント、化学などの脱炭素化が難しい産業の排出量削減を支える解決策とされる。

本発表は、2023年に同国が発表した「2030年までの国内2,000万トンのCO2回収、2035年までの競争力のある自立的なCCUS市場の形成」を目指すCCUSビジョンに続くもので、CCUS分野での国際的競争力を高めることを目的にする。

【参照ページ】
(原文)Government reignites industrial heartlands 10 days out from the International Investment Summit
(日本語参考訳)英国政府、国際投資サミット10日前に国内産業中心地の活性化に向けた取り組みを再開

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-8

    欧州委員会、サステナビリティ報告関連法規(第三国ESRS)の制定を延期へ

    10月6日、欧州委員会は金融サービス分野における115の「重要ではない2次法(regulatory…
  2. SASBスタンダード対照表の作成ステップ(開示項目一覧表ダウンロード資料付)

    2025-10-7

    SASBスタンダード対照表の作成ステップ(開示項目一覧表ダウンロード資料付)

    サステナビリティ情報開示の質を高めることは、今や重要な経営課題である。単なる開示義務の遵守ではなく…
  3. 2025-10-7

    投資家が注目する「気候対応」クライメイトウィーク2025が示した新潮流

    9月21日から28日まで国連総会と並行して開催されたクライメイトウィークNYC 2025は過去最大…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る