二酸化炭素回収技術のDAC、米エネルギー省から資金提供を受ける

9月12日、1PointFive(オキシデンタルの完全子会社)は、米国エネルギー省のクリーンエネルギー実証局(OCED)から最大5億ドルの資金を受け、南テキサスのDAC(Direct Air Capture、直接空気回収技術)ハブの開発を進めると発表した。この資金提供は、商業規模でのDAC推進に向けた重要なマイルストーンであり、オキシデンタルと1PointFiveが持つ数十年の炭素管理の専門知識が評価された結果だ。

最初の5000万ドルの資金は、南テキサスDACハブでのエンジニアリング、許認可取得、主要機器の調達、そして地域社会との連携を強化するために使われる。将来的には、総額6億5000万ドルまで増額され、南テキサスの地域炭素ネットワークの拡大も視野に入れている。

南テキサスDACハブは、年間50万トンのCO2除去能力を持ち、将来的には100万トン以上に拡大する計画だ。さらに、サイトは最大で年間3000万トンのCO2除去と30億トンのCO2貯留能力を備えている。

1PointFiveは、地元の雇用促進や教育プログラムを含む「コミュニティベネフィットプラン」も進め、地域社会への貢献を強化している。

【参照ページ】
(原文)1PointFive’s South Texas Direct Air Capture Hub Awarded U.S. Department of Energy Funding
(日本語参考訳)1PointFiveの南テキサス直接空気回収ハブが米国エネルギー省の資金を獲得

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