Blackstone、炭素・環境市場向けプラットフォーム Xpansiv に約550億円を投資

Blackstone、炭素・環境市場向けプラットフォーム Xpansiv に約550億円を投資

7月6日、オルタナティブ投資マネージャーBlackstoneは、同社のエネルギー関連プライベート・エクイティ事業 Blackstone Energy Partnersが率いる、グローバルな炭素・環境商品市場インフラ・プラットフォーム Xpansiv への4億ドル(約550億円)の戦略的投資を発表した。

Xpansivは、市場参加者が炭素やエネルギー、水などの環境商品を評価・交換できるインフラを提供し、ボランタリーカーボンオフセットや再生可能エネルギークレジット (REC)、低炭素燃料の市場データも提供している。同社の事業部門には、ESG商品スポット取引所CBL、オーストラリアを拠点とする水スポット取引所H2OX、市場データプロバイダーXSignals、ESGを含む商品マルチレジストリポートフォリオ管理システムEMAが含まれる。

Blackstoneの戦略的投資は、環境商品市場、特に炭素市場の市場が今後数年間で大きく拡大すると予想されていることを受けたもの。企業やビジネスがますますネット・ゼロ目標を打ち出し、自らの絶対的排出量削減努力への橋渡しとして、あるいは排出回避が難しいバランスとして、カーボンオフセットやクレジットに目を向けるようになってきている。

今回の投資で得た資金は、Xpansivが有機的な取り組みによって成長を促進し、買収路線を継続するために使用される予定だ。

ESGとエネルギー移行は、Blackstoneの重要な投資テーマとして浮上している。今年初め、同社は、今後10年間でエネルギー転換と気候変動対策プロジェクトに推定1000億ドル(約13兆円)を投資する機会があると述べていた。

【関連記事】Blackstone、持続可能な資源プラットフォームの立ち上げを発表。11兆円超の投資機会を見込む

【参照ページ】
(原文)Blackstone Announces $400 Million Investment in Xpansiv, the Leading Global Carbon and Environmental Commodities Exchange Platform
(日本語訳)Blackstone、世界有数の炭素・環境商品取引プラットフォーム Xpansiv に4億ドルの投資を決定

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  2. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…
  3. 2025-9-12

    カリフォルニア州、気候関連財務リスク報告の指針を公表

    9月2日、カリフォルニア大気資源局(CARB)は「気候関連財務リスク開示ドラフト・チェックリスト」…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る