欧州サーキュラー型バイオエコノミーファンド、390億円でのファンドクローズを発表。目標額を上回る資金調達に成功
2月23日、ECBF Management GmbHは、欧州サーキュラー型バイオエコノミーファンド(ECBF)の最終クローズを発表した。ECBFはバイオエコノミーに特化した後期段階のベンチャーファンドとして、当初の目標額2億5千万ユーロ(約326億円)を上回る3億ユーロ(約390億円)の資金を調達した。
ECBFは、欧州委員会が主導し、欧州投資銀行(EIB)が1億ユーロ(約130億円)を拠出し2020年に発足した。同ファンドは、化石燃料からバイオ燃料へのサーキュラー・エコノミーへの移行支援を目的としており、サーキュラー型ビジネスモデル、持続可能なバイオ燃料製品に投資している。本ファンドは、イノベーションや持続可能なインパクトをもたらす高い可能性を持つ欧州全域の後期バイオエコノミー企業を対象としており、バイオエコノミーと循環型バイオエコノミーの経済的可能性を引き出すための資本の提供という課題への対処を目的としている。
同ファンドのポートフォリオには、天然由来の微生物をベースに次世代の生物学的製品を開発し、農作物の肥料散布量の削減や菌類病の制御を行うAphea.Bio社や、廃棄されがちな果物の皮を食品・非食品メーカーの原材料として使用するサーキュラー型ソリューションを提供するPeel Pioneers社などの会社が含まれている。
同ファンドには、ドイツの開発機関Landwirtschaftliche Rentenbank、保険会社Allianz France、オランダの投資機関Invest NL、GC Ventures、香水・香料会社Firmenichなどが新たに投資している。
【参照ページ】
(原文)Growth capital for sustainable transformation to a bio-based circular economy: EU-initiated impact fund oversubscribed with € 300 million
(日本語訳)欧州循環型バイオエコノミーファンドが3億ユーロを達成、目標額を上回る資金調達に成功