11月2日、英政府はCOP26の場において「森林と土地利用に関するグラスゴー首脳宣言」を発表した。宣言では、世界の持続可能な開発目標の達成や人為的な温室効果ガスの排出と吸収源による除去による気候変動への適応、そしてその他の生態系サービスを維持するために、あらゆる種類の森林、生物多様性、持続可能な土地利用が重要かつ相互依存的な役割を果たすことを目指す。
また、国連気候変動枠組条約とパリ協定、生物多様性条約、国連砂漠化防止条約、持続可能な開発目標、およびその他の関連するイニシアティブに対する我々の集団および個人のコミットメントを再確認する。そのため、持続可能な開発を実現し、包括的な農村の変革を促進しながら、2030年までに森林の消失と土地の劣化を食い止め逆転させるために、共同で取り組むことを約束した。
署名した国・地域は以下の共通の取り組みを強化する。
- 森林およびその他の陸域の生態系保全と回復
- 国際的にも国内的にも、持続可能な開発、持続可能な商品の生産と消費を促進し、各国の相互利益のために機能し、森林破壊と土地劣化を促進しないような貿易と開発政策の促進
- 適切な国内法や国際文書に従い、先住民や地域コミュニティの権利を認めながら、コミュニティの権限強化、収益性の高い持続可能な農業の開発、森林の多面的価値の認識などを通じて、脆弱性を軽減し、回復力を高め、農村の生活の向上
- 持続可能な農業を奨励し、食料安全保障を促進し、環境に利益をもたらすための農業政策とプログラムの実施と、必要に応じた再設計
- 持続可能な農業、持続可能な森林管理、森林の保全と回復、先住民や地域社会への支援を可能にするために、国際的な金融公約を再確認し、官民の多様な資金源からの金融・投資を大幅に増加させるとともに、その有効性とアクセス性の向上
- 森林の損失と劣化を食い止めるための国際的な目標と資金の流れの整合性を促進するとともに、回復力があり、森林、持続可能な土地利用、生物多様性、気候に関する目標を推進する経済への移行を加速するための強固な政策とシステムの確保
【参照ページ】
(原文)GLASGOW LEADERS’ DECLARATION ON FORESTS AND LAND USE
(日本語訳)英政府、森林と土地利用に関するグラスゴー首脳宣言を発表