10月25日、Digital Finance for Climate Resilience Task Force(DF4CR)は、金融セクターが世界で最も脆弱な人々の間で気候変動への耐性を構築する機会を示すフレームワークを発表した。
このタスクフォースは、BFA Global がコーディネートし、PayPal の資金援助により実現したもので、Better Than Cash Alliance(BTCA)、Consultative Group Assisting the Poor(CGAP)、PayPal、United Nations Race To Resilience のチーム、World Resources Institute(WRI)から専門家を招集し、デジタル金融の革新を通じて世界の気候変動に対する耐性を高める機会を探ることを目的としている。
行動枠組では、2030年までに250億ドル(約2兆8400億円)以上の投資が「気候変動に強いデジタルファイナンス(DF4CR)」のエコシステムに流入し、10億人が恩恵を受ける可能性があるとしている。また、エコシステムの成長を加速させるために、イノベーター、触媒的な資金提供者、投資家、規制・政策立案者、エコシステムイネーブラーが現在および将来的に取ることができる具体的な手段についても詳述している。
気候変動の悪影響は、天然資源に依存する経済的に恵まれない人々や、都市部や沿岸部など特定の地域に居住する人々に最も大きな影響を与える。気候変動のリスクにさらされている個人やコミュニティは、気候変動による物理的・経済的な影響を予測し、適応し、回復させることができるが、これらの人々はこのようなソリューションを利用できないことがよくある。タスクフォースによると、デジタルファイナンスとフィンテックのソリューションは、気候変動の影響を受けているコミュニティに気候変動対策を提供する際に、手頃な価格、使い勝手の良さ、到達範囲を向上させることができる。
タスクフォースは、参加した50人以上の気候変動やデジタルファイナンスの専門家と協議しながら、ペイアズユーゴー技術やインクルーシブ・フィンテックなど、同様のイノベーションエコシステムの歴史的な成長を評価した。これらの調査結果に基づき、タスクフォースは、2030年までにDF4CRエコシステムを拡大するために、イノベーター、触媒的な資金提供者、投資家、規制当局、政策立案者、エコシステムイネーブラーが必要とする主要なアクションの概要を示す「行動の枠組み」を作成した。
【参照ページ】
(原文)RELEASE: New Global Climate Task Force Launches Framework for Digital Financial Solutions to Improve the Climate Resilience of One Billion People
(日本語訳)RELEASE: 新たなグローバル気候タスクフォースが10億人の気候変動対応力向上に向けたデジタル金融ソリューションのフレームワークを発表