マイクロソフト向けにERWクレジット2万8,500トン供給へ(InPlanet)

12月17日、熱帯地域における強化岩石風化(Enhanced Rock Weathering、ERW)を手がけるInPlanetは、Microsoftと契約を締結し、2026年から2028年にかけて二酸化炭素換算2万8,500トン超のERWクレジットを供給すると発表した。本契約は、ブラジルにおけるERWの展開を通じ、耐久性の高い炭素除去と再生型農業の両立を図るものである。

ERWは、粉砕したケイ酸塩岩石を土壌に散布することで、大気中のCO₂を鉱物として固定すると同時に、土壌の肥沃度向上をもたらす手法である。インプラネットは、過去24カ月にわたる現地プロジェクトで、土壌肥沃度の改善、化学肥料使用量の削減、石灰投入量の低減といった効果を確認している。

同社は現在、ブラジル国内で約1万2,000ヘクタールの農地を対象にERWを実施しており、これはサンフランシスコ市に匹敵する規模となる。熱帯気候は岩石風化を加速させる特性があり、ERWの有効性と拡張性を高めている。

本契約に基づくクレジットは、Isometricの強化風化プロトコルに従い発行され、同社レジストリに公開登録される。匿名化されたデータはCascade Climateを通じて共有され、業界全体の研究と透明性向上に寄与する。マイクロソフトは本取り組みを通じ、2030年までのカーボンネガティブ達成目標に向けた施策を進める。

(原文)InPlanet secures agreement to deliver 28,500 enhanced rock weathering credits to Microsoft

関連記事一覧