2月5日、サステナビリティ技術を提供するClarity AIは、欧州の持続可能投資ファンドの規制対応を支援する新ソリューションを発表した。ファンドマネージャー、ポートフォリオマネージャー、ESGアナリスト向けに設計されており、各国のラベル基準や規制を一括管理できるプラットフォームを提供する。

規制の厳格化に対応する適応型技術

欧州では英国FCAのサステナビリティ情報開示規則（SDR）、フランスのSRIラベル、ドイツのFNG認証など、政府・業界主導の新たなラベルが導入され、ESG投資への透明性と規制強化が進んでいる。

欧州証券市場監督局（ESMA）は最近、ESG関連の名称を持つファンドは、最低80%の資産を持続可能な投資に割り当てるべきとの指針を発表した。これに対応するため、Clarity AIのソリューションは市場の変化に即座に適応できる設計となっている。

ファンドマネージャーの負担を軽減

Clarity AIの製品責任者、ヘンリー・ウェインド氏は「ファンドマネージャーが規制に適合しない投資を特定し、その原因を分析する時間を削減することが目的」と説明する。

現在、ドイツFNG認証、英国SDRラベルに対応し、今後はフランスSRIラベル、ベルギーの「Towards Sustainability」ラベルも導入予定。また、パリ協定適合ベンチマーク（PAB）や気候移行ベンチマーク（CTB）の適格性チェック機能も提供する。

Clarity AIの規制責任者トム・ウィルマン氏は「膨大なリソースが規制対応に費やされているが、テクノロジーを活用することで、より効果的なサステナブル投資が可能になる」と述べた。

【参照ページ】
（原文）Clarity AI Launches Solution to Simplify the Complexities of Sustainable Fund Growth in Europe
（日本語参考訳）Clarity AI、欧州における持続可能なファンドの成長の複雑さを簡素化するソリューションを発表