モルガン・スタンレー等の米大手銀行がNZBA脱退。GFANZは再編を発表し資本獲得へ

1月2日、ロイターによれば、投資銀行のモルガン・スタンレーは、ネットゼロ・バンキング・アライアンス(NZBA)からの脱退を決定したと発表したという。NZBAは、銀行・保険・アセットオーナー・運用機関等のイニシアチブの連合体であるGFANZの一員であり、ネットゼロへの移行を目的に設立された。

モルガン・スタンレーはその理由を明らかにしていないが、トップクラスの銀行は、化石燃料企業への融資を制限する動きが独占禁止法に抵触する可能性があるとして、その加盟をめぐって米国共和党の政治家たちから圧力を受けている。

モルガン・スタンレーの決定は、シティグループ、バンク・オブ・アメリカ、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマン・サックスのここ数週間の同様の動きに続くものである。
また、1月2日、米国を拠点とする環境保護団体は、ニューヨーク州に対し、金融セクターを規制し、その政策が気候変動目標に沿ったものであることを確認するよう求めた。

また、これらの大手銀行が脱退する流れを受け、GFANZは、大規模な民間資金動員のため、大規模な再編を行うと発表した。資本動員のため、新しいツールの開発と拡大に取り組み、官民パートナーシップとの協力も進めるという。

【参照ページ】
(原文)2025: NEW YEAR UPDATE FROM GFANZ SECRETARIAT
Morgan Stanley to leave sector climate coalition, 2025: NEW YEAR UPDATE FROM GFANZ SECRETARIAT
(日本語参考訳)2025: GFANZ事務局からの新年の最新情報

関連記事

“CSAセミナー"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 【新着】EUDR簡素化が公表でどう変わる?最新動向と企業の対応ポイントを整理

    2025-4-17

    【新着】EUDR簡素化が公表でどう変わる?最新動向と企業の対応ポイントを整理

    EUにて2024年に導入が予定されていた森林破壊防止規則(EUDR)は、2025年12月への適用延…
  2. 2025-4-16

    IAGとマイクロソフト、最大規模のスコープ3持続可能航空燃料(SAF)契約を締結

    4月2日、インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)とマイクロソフトは、業界全体のライフ…
  3. 気候変動リスクを財務諸表にどう反映する? 開示のポイントと実務対応

    2025-4-15

    気候変動リスクを財務諸表にどう反映する? 開示のポイントと実務対応

    ISSB(国際サステナビリティ基準審査会)やSSBJ(サステナビリティ基準委員会)が気候変動リスク…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る