4月11日、環境省は「環境デュー・ディリジェンス(環境DD)に関する取組事例集」の更新版を公表した。
当事例集は、環境DDへの取組方法が分からない企業や、既に環境DDに取り組んでいるがさらに取組を発展させたいと考えている企業が、他の日本企業の取組事例を知り、参考にすることを想定している。環境DDとは、企業が施設や跡地を保有する際、環境リスクの程度を事前に調査するプロセスのことである。当事例集は、欧州域内・域外の大企業に対して、バリューチェーン全体での環境・人権DDを義務化する動きや、OECDが昨年6月に「責任ある企業行動に関する多国籍企業行動指針」を改訂するなど、国際的な環境DDの重要性の高まりを受けたものである。
当事例集では、2021年公表の初版で示された環境DDのプロセス別の事例紹介に加えて、OECDの指針において環境への負の影響が例示されたことも踏まえ、環境への負の影響のカテゴリー別にも取組事例を追加している。また、環境への負の影響に対処するため、バリューチェーンにおける事業者の支援方法という観点での取組事例や、複数の環境への負の影響に対して統合的な対応を行う企業についても紹介している。さらに、環境問題と人権問題のつながりに関するコラムも追加している。
【参照ページ】
(原文)環境デュー・ディリジェンスに関する取組事例集の更新について