環境省、カーボンニュートラル実現のための「くらしの10年ロードマップ」を策定

2月16日、環境省は、国民・消費者の行動変容・ライフスタイル転換を促進し、カーボンニュートラルにつながる新しい価値創造・豊かな暮らしを実現するために必要な方策・道筋を示す「くらしの10年ロードマップ」を策定した。

産業の所管が少ない環境省では、カーボンニュートラル実現政策に関して、主にライフサイクルに着目した施策を担当しており、新しい国民運動「デコ活」と、企業・自治体・団体等が参画する官民連携協議会(デコ活応援団)が柱となっている。一方、産業転換については主に経済産業省、農林水産省、国土交通省が所管している。

今回のロードマップでは、暮らしの全領域を、「住(外)」「住(内)」「衣」「買・食」「職」「移」「基盤」の7つの分類に分け、企業・自治体・団体等の連携協働を後押ししていくことが明記されている。

同ロードマップは、推奨行動を示す意味合いが強く、各7分野でのゴールも掲げられているが、それに向けた環境省のアクションとしては「必要な支援・施策展開を省庁連携して最大限実施していく」と表現するにとどまっている。進捗は毎年フォローアップされ、中間地点で進捗評価を行い、必要に応じてロードマップを見直すことが予定されている。

【参照ページ】
「くらしの10年ロードマップ」の策定及び意見募集(パブリックコメント)の結果について

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