2月23日、ゼロエミッションの産業用熱電併給ソリューション・プロバイダーであるアントラ・エナジーは、シリーズB資金調達ラウンドで1億5,000万ドル(約220億円)を調達したと発表した。
工業用加熱は、材料を金属やプラスチックなどの製品に加工するために、多くの場合化石燃料由来のエネルギーを大量に使用する。再生可能エネルギーが豊富で安価になる一方で、風力や太陽光のような断続的なエネルギー源からのエネルギーを産業規模で貯蔵することは難しく、多くの産業が再生可能エネルギーに切り替えることができていない。
2017年に設立されたカリフォルニアに本拠を置くアントラ・エナジーは、低コストの断続的な再生可能電力を信頼性の高い産業用エネルギーに変換する熱電池を提供している。本ソリューションは、再生可能エネルギーを使用して、断熱モジュール内で固体炭素のブロックを高温に加熱し、同社の熱電併給(TPV)技術を使用して非常に高い効率で電気を供給するだけでなく、貯蔵された熱の供給を産業用に要求される規模と温度で可能にする。
本資金調達ラウンドは、ブラックロックとテマセクによるベンチャーキャピタルとプライベートエクイティのパートナーシップであるDecarbonization Partnersが主導したもの。2050年までにネット・ゼロ経済への移行を加速させる技術やソリューションを提供する企業への投資を目的としている。
【参照ページ】
(原文)Antora Raises $150 Million to Slash Industrial Emissions: A Letter from Our Founders
(日本語参考訳)産業界の脱炭素化スタートアップ、アントラ・エナジーが排出ガスゼロの熱電併給ソリューションで1億5000万ドルを調達