Iberdrola、新興市場におけるエネルギー転換プロジェクト向けに世界銀行から約480億円のESG連動融資を獲得
1月8日、世界的なエネルギー・電力供給会社であるIberdrolaは、世界銀行の民間セクター投資部門である国際金融公社(IFC)を通じて、モロッコ、ポーランド、ベトナムなど石炭に依存している国における自然エネルギープロジェクトへの資金提供を目的とした、3億ユーロ(約480億円)のESG連動型グリーンローンを発表した。
今回の融資は、新興国におけるエネルギー転換を促進するために昨年開始されたイベルドローラと世界銀行の協力関係の拡大を意味する。当時、Iberdrolaのブラジル子会社が運営する配電網のデジタル化とエネルギー効率改善に資金を提供するため、サステナビリティ目標に連動した1億5,000万ドル(約220億円)のグリーンローンが締結された。
新しいグリーンローンは、同社が2021年に発表した、グリーンでサステナブルな商品の比率をますます高めていく資金調達構造の計画に続くもので、2025年までには債務の3分の2近くを占めると推定される。Iberdrolaは現在、約200億ユーロ(約3兆円)のグリーンボンドを発行しており、200億ユーロのクレジットラインポートフォリオの96%以上がサステナビリティにリンクしている。12月、同社は、気候変動と社会的目標に対する同社のパフォーマンスに連動する条件を備えた、過去最大の53億ユーロ(約8,460億円)のクレジットラインを発表した。
新しいESG連動融資は、Iberdrolaの2つの戦略的持続可能性目標を達成することを条件としている。その目標とは、Iberdrolaの事業、顧客、サプライチェーン全体における直接的・間接的な温室効果ガスの絶対排出量を2030年までに2020年基準比で60%以上削減すること、2030年までにIberdrolaのクリーンエネルギー設備容量を2倍以上にすることで、2023年第3四半期末時点でクリーンエネルギー設備容量は41,000MWを超えている。
合意額のうち1億7,000万ユーロ(約270億円)は、すでにポーランドの陸上風力発電プロジェクトへの融資にコミットされている。
Iberdrolaと世界銀行は、洋上風力発電やグリーン水素発電など、新興国における新たなクリーン・エネルギー・プロジェクトを開発するため、引き続き協力の選択肢を分析すると述べた。
(日本語参考訳)Iberdrola、新興市場におけるエネルギー転換プロジェクト向けに世界銀行から約480億円のESG連動融資を獲得