12月12日、英国の競争市場庁(CMA)は、世界的な消費者ブランド大手であるユニリーバに対し、同社が一部の製品の環境属性を誇張している可能性があるという「懸念される様々な慣行」が最初の調査で明らかになったことを受け、同社のグリーン・クレームを調査するための調査を正式に開始したと発表した。
ユニリーバの広報担当者が発表した声明の中で、同社はこの発表に「驚き、失望した」と述べ、同社の主張が “いかなる形であれ誤解を招くものである “と反論したと付け加えた。
CMAは、今回の調査は、製品やサービスのマーケティングにおける持続可能性の主張に消費者が惑わされていないかどうかを調査する、より広範なグリーンウォッシング調査の一環であると述べた。
CMAは、動きの速い消費財(FMCG)セクターの企業を対象とした初期審査で「懸念されるさまざまな慣行が明らかになった」と述べたのに続き、規制当局はユニリーバに対する調査を開始すると発表した、 製品がいかに「自然」であるかを誇張する可能性のある成分に関する主張、製品全体が環境に優しいことを示唆する可能性のある製品の一側面に関する主張、製品全体に関するものなのか、部分的なものなのか、包装に関するものなのかを特定しない製品のリサイクル性に関する主張などである。
規制当局はまた、ユニリーバが使用している「色やイメージ」について、「一部の製品が実際よりも環境に優しいという全体的な印象を与える可能性がある」と述べた。
FMCGセクターの見直しを発表して以来、CMAは、サプライヤーがグリーン・クレームを変更したり削除したりするなど、FMCGセクターに改善の兆しが見られると述べた。しかし、「様々な懸念が確認された」として、規制当局は「新たな調査が行われる可能性がある」と述べた。
【参照ページ】
(原文)Unilever’s ‘green’ claims come under CMA microscope
(日本語参考訳)英国規制当局、グリーン・クレームをめぐりユニリーバへの調査を開始