Neara、約35億円を調達。電力会社の再エネ導入と気候変動リスク軽減を支援

Neara、電力会社の再生可能エネルギー導入と気候変動リスク軽減を支援するため約35億円を調達

9月28日、インフラ・モデリング・プラットフォームのNearaは、シリーズB資金調達ラウンドが2,400万ドル(約35億円)に達し、新たに1,000万ドル(約14億円)の増資を行ったと発表した。この資金は、公益事業者が再生可能エネルギーをグリッドに接続し、気候関連のリスクを軽減する同社のソリューションを支援することを目的としている。

2016年に設立されたオーストラリアを拠点とするNearaは、人工知能を使用してエンジニアリンググレードのシミュレーションと分析のための3D、ネットワーク全体のモデルを作成し、公益事業者のインフラ維持を支援する。公益事業者は、Nearaのモデルを使用して、どのような条件下でも現実世界で資産がどのように反応するかをシミュレートすることが可能。これらのモデルは、手作業による現地調査への依存を減らしながら、ストレステストによるグリッドの回復力や悪天候への対応の改善におけるネットワーク監視の盲点を無くすために役立つ。

Nearaは、今回の投資でグローバルな事業展開を加速し、米国と欧州での事業を拡大するほか、再生可能エネルギー発電の送電網への接続を妨げる多くの制約を取り除くことを目的とした同社の新機能「System of Enablement」の開発をさらに進める。同社のプラットフォームはまた、電力事業者が効率的なネットワークを設計し、山火事や植生管理プログラムを強化し、既存のインフラを使用して再生可能プロジェクトをより迅速にオンライン化することを可能にする。

本ラウンドにはProsus Venturesが参加し、Nearaの既存投資家であるSkip CapitalとSquare Peg Capitalが支援した。

【参照ページ】
(原文)Neara Closes $24 Million Series B to Mitigate Utilities’ Climate Risks and Accelerate Renewable Energy
(日本語参考訳)ニアラ社、公益事業者の気候変動リスクを軽減し再生可能エネルギーを促進するため、2,400万ドルのシリーズBをクローズ

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-21

    人口戦略会議、全国の地方自治体の「持続可能性」について分析

    4月22日、民間団体・人口戦略会議は「地方自治体「持続可能性」分析レポート」を公表。昨年12月に公…
  2. 2024-5-21

    金融庁、主要国のサステナビリティ情報の開示・保証について報告書を発表

    4月17日、金融庁は「主要国のサステナビリティ情報等の開示・保証の動向に関する調査」をEY新日本有…
  3. 2024-5-16

    CEO半数以上がサステナビリティの優先順位が高いと回答(EY調査)

    5月7日、EYの調査によるとサステナビリティと気候変動に関する課題は、グローバルの経営層の間で再び…
ページ上部へ戻る