EU、消費者製品に含まれるマイクロプラスチックを禁止
- 2023/10/3
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9月25日、欧州委員会は、化粧品、洗剤、玩具など、マイクロプラスチックが添加された一連の製品の販売禁止を含む、マイクロプラスチック汚染との闘いを目的とした一連の措置の採択を発表した。
マイクロプラスチックは、充填剤、テクスチャーの提供者、乳化剤としての適用性から、多くの製品に添加されることが多いが、環境中に放出され、何世紀にもわたってそこに留まり、海洋、淡水、陸上環境に行き着き、生態系や食物連鎖を汚染し、人間や動物に健康への悪影響をもたらす。
新規則では、マイクロプラスチックの販売と、マイクロプラスチックが意図的に添加された製品の販売が禁止され、人工スポーツのサーフェスに使用される粒状インフィル材などが新しい制限の対象となる。また、環境における意図的なマイクロプラスチックの最大の発生源である、人工スポーツの表面に使用される粒状充填材、角質除去、テクスチャー、香料、着色などの目的でマイクロプラスチックを使用する化粧品、洗剤、柔軟仕上げ剤、光輝剤、肥料、植物保護製品、玩具、医薬品、医療機器などが、新たな制限の対象となる。
マイクロプラスチックを含むが放出はしない建材や、工業用地で使用される製品など、禁止措置の影響を受けない製品もある。これらの製品は引き続き販売される可能性があるが、新たな措置により、製造業者はマイクロプラスチックの推定排出量を毎年報告し、製品の使用および廃棄におけるマイクロプラスチックの排出防止に関する指示を提供することが義務付けられる。
本規則は、マイクロビーズを含む化粧品など一部の製品については、欧州委員会が新措置を採択してから20日後に適用されるが、その他の化粧品については4~12年、スポーツピッチについては8年といった移行期間を経て、ほとんどの製品に禁止措置が適用される。
欧州化学物質庁(ECHA)は、産業界、スポーツクラブ、自治体などの利害関係者が新対策に要する費用を今後20年間で最大190億ユーロ(約2兆円)と見積もっており、新ルールによって約50万トンのマイクロプラスチックが環境中に放出されるのを防ぐことができるとしている。