8月8日、農業科学企業のFMCコーポレーションは、世界の食料安全保障を推進するため、脆弱な地域の農民のための研修、技術、開発に投資することを目的とし、国連が支援する「飢餓ゼロ民間セクター誓約」に3,050万ドル(約44億円)を拠出することを発表した。
この誓約は、2030年までに飢餓のない世界を実現するという国連の持続可能な開発目標2「飢餓ゼロ」に向けて、各企業が事業努力や投資を行うことを求めるものである。
FMCのコミットメントの一環として、同社は小規模農家の生産性と所得を向上させ、農村の女性や若者に研修の機会を提供し、アジア、アフリカ、ラテンアメリカ全域でデジタル精密技術を推進する既存の活動を継続する。
同社によると、そのコミットメントの大部分は、農家が天候の変化など予測不可能な状況に適応できるよう支援することを目的とした精密農業技術である。この投資には、複数の国でのArcファーム・インテリジェンス・プラットフォームの立ち上げが含まれ、リアルタイムの害虫に関する洞察、予防的治療、圃場モニタリング機器を無償で提供する。FMCはまた、零細農家が革新的な作物保護技術や普及サービスを利用できるようにすることで、収量を向上させ、収入を増やし、生活の質を高めることを目的としたSTRIDE(Sustainable, Transformational Initiative toward Development)プログラムにも投資すると述べた。
さらに、ケニアにおける青少年向け改良普及サービス、G.B.パント大学とのインドにおける養蜂訓練を受けた農村女性、ブラジルのフィンテックスタートアップTraiveとの農家向け信用供与のための協業などにも取り組む。
【参照ページ】
(原文)FMC Corporation boosts efforts to advance global food security with commitment to Zero Hunger Private Sector Pledge
(日本語参考訳)FMCコーポレーション、「飢餓ゼロ」の民間セクター誓約で世界の食料安全保障への取り組みを強化