MSC、持続可能な水産物の拡大に向けた戦略を発表

漁業

4月25日、海洋管理協議会(MSC)は、持続可能な水産物の成長を支援するための新戦略を発表した。

本戦略では、MSC認証漁業と持続可能な漁業への道を歩む漁業者を支援するための調査とアドボカシー活動にさらに重点を置くことになる。MSCは、漁業が必要とする改善資金を支援するため、海洋管理基金を拡大し、また、MSCへの移行プログラムをすべての漁業に開放している。

2023年3月末時点で、世界の水産物漁獲量の19%がMSC規格の認証または審査中であり、過去1年間に新たに15種42の漁業がMSC認証を取得した。マグロとスケトウダラは依然として主要な認証種である。さらに、中南米とインドネシアの漁業が大きく改善された。例えば、エクアドルのツナコンは、5年間の漁業改善プロジェクトを経て、2022年に初めてMSC認証を取得した。

MSCラベルの販売額は増加し続けている(2022年4月1日から9%増)。Lidl、Findus、Bolton、Walmartなどの重要な企業による取り組み強化の結果、南ヨーロッパ、北米、日本における持続可能な水産物の販売額は大きく伸びている。

この変革を支援するため、MSCは6月、2023年と2024年の世界海洋デーに向けて、新しいキャンペーン「It all starts here」を開始すると発表。健康で繁栄する海を支援するため、水産物業界と消費者にキャンペーンへの参加を呼びかけている。

【参照ページ】
(原文)MSC sets out strategy for expansion of sustainable seafood
(日本語訳)MSC、持続可能な水産物の拡大に向けた戦略を策定

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る