CDP、世界6,743社に対し初のプラスチックに関する報告を開始

4月19日、CDPのグローバル環境情報開示プラットフォームが2023年の報告に向けてオープンしたことにより、6,743社がプラスチック関連の影響を開示することができるようになった。CDPのオンライン開示プラットフォームを通じて、企業は最も問題のあるプラスチック、耐久性プラスチック、プラスチック包装の生産と使用に関する情報を開示する。データは公開されている場合、9月から利用できるようになる予定である。

開示を要請された企業には、石油化学、アパレル、食品・飲料、石油・ガス、容器・包装の5つのセクターが含まれる。の年間総使用量の約4%がプラスチック生産に使用されている。

企業や投資家は、プラスチックによる汚染の結果、深刻なリスクに直面している。規制が実施されるにつれ、廃棄物管理のコストを負担するよう求められた場合、企業は年間1000億米ドル(約13億円)の財務リスクに直面する。約4000億米ドル(約53兆円)相当の石油化学・プラスチックへの投資が座礁資産となるリスクもある。プラスチック汚染による企業負債へのエクスポージャーは2022年から203年にかけ、最大では200億米ドル(約2兆円)を超える見込みである。

投資家は、企業にプラスチック関連データの開示を求め始めている。2022年、規制当局の開示によると、アマゾン、エクソンモービル、マクドナルドを含む6社が、プラスチック削減への取り組みについてさらなる開示を求める株主請願に直面した。そして2022年12月、CDPの署名機関であるCardano ACTIAM、Boston Common Asset Management、Triodos Investment Management、Robecoを含む55の金融機関がPlastic Solutions Investor Allianceを結成した。

【参照ページ】
(原文)CDP’s environmental disclosure system opens for reporting on plastics for first time at request of investors with US$130+ trillion in assets
(日本語訳)CDP、世界6,743社に対し初のプラスチックに関する報告を開始

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-29

    イベントレポート サステナビリティ経営フォーラム2025

    『本質に迫る対話とデータ活用 ~信頼を築く情報開示と戦略の再構築~』 ESG Journal…
  2. 【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2025-10-27

    【2026年本格適用】CBAM(炭素国境調整メカニズム)への実務対応ガイド

    2026年1月からEUでは炭素国境調整メカニズム(Carbon Border Adjustment…
  3. 2025-10-27

    GRIとCDP、環境報告の共通化へ―新マッピングでデータ活用を促進

    10月21日、国際的なサステナビリティ報告基準を策定するGlobal Reporting Init…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る