BNP Paribas、石油生産融資残高を2030年までに80%以上削減

1月24日、パリを拠点とする金融機関であるBNP Paribasは、石油採掘と生産に対する資金供給を80%以上削減し、2030年までに10億ユーロ(約1,420億円)未満にすると発表した。本目標は、企業への融資額全体ではなく、化石燃料活動の資金調達に使われる現金の額に基づいている。

Bloombergがまとめたデータによると、2016年に気候変動に関するパリ協定が採択されて以来、同行は同分野に約735億ドル(約9.7兆円)を貸し出し、炭化水素エネルギー企業に対する欧州トップの融資先となった。また、同部門への債券融資のアレンジャーとしても、欧州でトップクラスにある。

同銀行は、Friends of the Earthなどの活動家から、いわゆる「警戒義務」(企業が事業による悪影響を防止するためのフランスの法的義務)を尊重していないとして、法的な挑戦を受ける可能性に直面している。

BNP Paribas は、2030年までに低炭素エネルギー生産に特化した融資を40%以上増加させることを目指すと発表した。同行はグリーンボンドのアレンジャーとしては欧州でトップで、2022年には195億ドル(約2.5兆円)相当の資金をアレンジしている。

【参照ページ】
(原文)BNP Paribas, a leader in financing the energy transition, enters a new phase of rapid acceleration
(日本語参考訳)エネルギー転換への融資をリードするBNPパリバ、急加速の新局面を迎える

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-28

    ネイチャーポジティブ経営の重要性が増大・企業に求められる対応とは?(再掲)

    ※2024年3月5日公開済みの記事に「移行計画」「ネイチャーポジティブ宣言」に関する情報を一部更新…
  2. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-8-28

    環境省「ネイチャーポジティブポータル」開設、生物多様性回復へ情報集約

    8月18日、環境省は、生物多様性の保全と回復を目指す「ネイチャーポジティブ」の実現に向け、関連情報…
  2. サステナビリティ開示におけるタクソノミ導入と実務対応のポイント

    2025-8-22

    サステナビリティ開示におけるタクソノミ導入と実務対応のポイント

    2025年8月8日、金融庁は、「2027年版EDINETタクソノミの開発案」を公表した。これは、I…
  3. 2025-8-19

    PR【対談&ワークショップ】第一生命が語る「ESG開示」と「企業価値向上」

    毎回満員御礼でご好評をいただいているESG Journal 会員向けのESG Journal …

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る