11月10日、世界的な資産運用会社であるLombard Odier Investment Managers(LOIM)は、世界の炭素市場の機会を捉えることを目的とした新しいアクティブ運用戦略を開始したことを発表した。
温室効果ガスの排出を相殺するカーボンオフセットプロジェクトや関連クレジットに対する需要は、今後数年間で大幅に増加すると予想されている。これは、企業や事業者がネット・ゼロの野望を打ち出し、自社の絶対的排出量削減努力への橋渡しとして、あるいは排出回避が難しいバランスを取るためにオフセットに目を向ける傾向がますます強まっているためだ。
急増する需要に応えるため、ロンドン証券取引所は先月、自主的な炭素市場向けの初の公開市場資本調達ソリューションを発表し、セールスフォースは9月、同社の電子商取引プラットフォーム上に構築した新しい炭素市場「Net Zero Marketplace」を導入するなど、炭素クレジット市場の発展を後押しするイニシアティブがいくつか登場している。香港証券取引所(HKEX)も先月、炭素市場の立ち上げを発表している。
LOIMによると、新しいGlobal Carbon Opportunity戦略の主な特徴は、アクセスが困難な新市場や新興の炭素市場を含む、世界的に魅力的なリスクとリターンの機会への参加を追求し、市場の非効率性を活用することで質の高いアルファを生み出し、ネット・ゼロと自然肯定への移行を促進することにある。また、本戦略では、価格ショックから保護するため、テールリスクを積極的に管理する予定だ。
【参考ページ】
(原文)Lombard Odier targets carbon markets with new fund
(日本語訳)ロンバー・オディエ、炭素市場をターゲットにした新ファンドを設立