11月7日、信用格付、リサーチ、リスク分析を提供するMoody’s Investors Serviceは、企業の炭素移行計画の強さを評価する新しい枠組み案、すなわち「ネット・ゼロ・アセスメント」(NZA)について市場参加者からのフィードバックを求めていることを発表した。
本枠組みは当初、ビジネスに近い収益力を持つ公共部門や非営利団体を含む世界中の非金融法人に適用され、当該法人からの要請と当該法人の関与があった場合にのみ割り当てられる予定である。
NZAの提案するスコアは、企業が目標とする排出量削減の大きさについての意見を提供する「野心スコア」と、企業のガバナンスや行動、計画の前提などの要素を考慮し、目標排出量を達成する可能性を評価する「実施スコア」の2つの要素に基づいて算出される。
本スコアは、気温上昇を1.5℃に抑え、2050年にグローバルネット・ゼロを達成するというパリ協定の目標に沿った、グローバルネット・ゼロの道筋に対する炭素移行計画の強さに対する Moody’sの意見を反映し、5段階で表示される予定である。例えば、最高得点のNZ-1は、その企業の計画がグローバルな1.5℃のパスウェイと整合的であることを反映したものである。
Moody’s の発表によると、今後、本枠組みを金融機関や政府にも拡大していく可能性があるという。
【参照ページ】
(原文)Moody’s requests feedback on proposed framework for providing Net Zero Assessments for non-financial corporates
(日本語訳)ムーディーズ、非金融法人向けネット・ゼロ・アセスメント提供のためのフレームワーク案についてフィードバックを要請