7月21日、化学および材料科学大手のDowは、同社の循環型能力の加速とプラスチックリサイクル能力の大幅な拡大を目的とした一連の投資およびパートナーシップを発表した。
新しい取り組みにより、Dowはポリエチレンの原料である再生プラスチックの世界最大の消費者になると述べている。本プロジェクトには、高度なリサイクルシステムと機械的リサイクルシステムの両方への投資が含まれている。新しい取り組みの中で最大のものは、高度リサイクルソリューションプロバイダーのMura Technologyとの計画で、米国と欧州に複数の大規模リサイクル施設を建設するものだ。
Mura Technology との提携により、2030年までに最大60万トンのプラスチックリサイクル能力が追加される予定で、これはDowにとってこれまでで最大の先進的リサイクルへの取り組みとなる。Dowは、これらの施設から回収されるプラスチック原料を利用して、グローバルブランドからの需要が高まっているバージングレードのプラスチックを生産する予定だ。
Dowはまた、フランスのプラスチック再生業者であるValoregenと、ダウのRevoloop PCRベースのパッケージング製品に使用される消費者使用済み再生(PCR)樹脂の主な受け手として、フランスで最大のハイブリッドリサイクル施設を建設する契約を結んだと発表した。
さらにDowは、テキサス州ダラスにある新しいリサイクル施設の生産量を確保するため、高度リサイクル企業であるNexus Circularと合意したことを発表した。同施設では、これまでリサイクルされていなかった26,000トン以上のプラスチックを処理し、食品接触、健康、衛生、フィットネス用途の新しいプラスチックの原料に転換する予定だ。
CEOのJim Fitterlingは電話会議で、世界の主要ブランドが循環型製品やソリューションへの需要を高めているため、新たなリサイクル投資が行われていると述べた。
【参照ページ】
(原文)Dow and Mura Technology announce largest commitment of its kind to scale advanced recycling of plastics
(日本語訳)ダウとムラ・テクノロジー、プラスチックの高度なリサイクルを実現するため、最大規模の取り組みを発表