6月8日、ワールド・ベンチマーク・アライアンス(WBA)とフランス環境移行庁(ADEME)は、民間セクターの世界的な脱炭素化とエネルギー転換を加速させるための戦略的パートナーシップを発表した。
2019年より、WBAはADEMEと密接に連携し、「気候・エネルギーベンチマーク」の開発に取り組んでおり、ADEMEとCDPが創設したACT(Assessing low-Carbon Transition)手法に基づき、ベンチマークは自動車、電力、石油・ガスなどの高排出産業における主要企業を測定しランク付けしている。また、脱炭素化のための一貫したロードマップを策定し、企業の移行計画に対する独立した評価を提供することで、気候に関する国際的な説明責任メカニズムとしても機能している。
WBAは、ACTイニシアティブの公式ホストとなり、ACTの手法に従って企業の現在および将来のパフォーマンスを評価する能力を高め、世界レベルで企業の脱炭素化の道筋をサポートする。このコラボレーションにより、WBAとADEMEは既存の多くの相乗効果の恩恵を受け、パリ1.5℃目標に対する企業の評価を行うイニシアティブを中心にさらなる一体化を実現することが可能となる。両組織によると、低炭素で気候変動に強い未来のために必要な移行を推進するために、投資家、企業、NGO、学界、政策立案者などの幅広い関連ステークホルダーグループと協力し続けるという深いコミットメントを共有しているという。
WBAとACTは、本年末に運輸セクターにおける初の気候・エネルギーベンチマークを発表し、世界の運輸企業90社を低炭素世界との整合性と公正な移行への貢献度についてランキングする。化石燃料への依存度が高い運輸部門は、脱炭素化およびエネルギー転換に必要不可欠な存在だ。さらに、両社は、企業の気候変動戦略に対するさらなる洞察を提供するため、ACT4FinanceメソッドとACT Adaptationロードテストの開発にも取り組んでいる。
【参照ページ】
(原文)WBA and ADEME announce strategic partnership
(日本語訳)WBA と ADEME が戦略的パートナーシップを発表